欧博官网子どもへの虐待 令和5年度は22万5500件余 過去最多に 厚労省
児童相談所が対応した子どもへの虐待の件数は令和5年度は22万5500件余りで、前の年度より1万件余り多く、これまでの集計では過去最多となったことが厚生労働省のまとめで分かりました。
25日に公表された厚生労働省のまとめによりますと、令和5年度に全国の児童相談所が対応した児童虐待の件数は確定値で22万5509件で、前の年度より1万666件多く、これまでの集計では過去最多となりました。
虐待の種類別では、
▽心理的虐待が59.8%で最も多く
▽身体的虐待が22.9%
▽育児を放棄するネグレクトが16.2%
▽性的虐待が1.1%となっています。
虐待した人の内訳は、
▽実母が48.7%
▽実父が42.3%
▽実父以外の父親が5%などとなりました。
子どもが見ている前で家族に暴力を振るう面前DVを「心理的虐待」として通告するよう徹底されたことが増加の要因のひとつになっているとしています。
国は現場で対応にあたる児童福祉司を増員するなどして相談体制を強化する方針です。
児童虐待の統計をめぐっては、一部の自治体が国の報告要領にそぐわないケースを計上していたことが発覚し、令和4年度の公表データが修正されましたが、令和3年度以前のデータについても国は今後、修正を行うとしています。
三原こども政策担当大臣は記者団に対し「1万件を超える増加となっており、非常に重く受け止めている。背景には核家族化や地域の関係の希薄化などにより、孤立した状況で子育ての困難に向き合わざるをえない家庭が多くなっていることなどが考えられる」と述べました。
そのうえで「児童福祉司の増員など児童相談所の体制強化を進めるとともに、虐待を受けた児童への対応の強化などを内容とする改正法案の早期成立を目指す。子どもや悩んでいる親御さんを守るため、こども家庭庁として対策にしっかりと取り組んでいく」と述べました。