欧博百家乐台湾南部でM6.4の地震 震度6弱の揺れを観測 44人けが 嘉義県で震度6弱 台南と高雄で
台湾南部で21日未明、マグニチュード6.4を観測する地震があり、消防によりますとこれまでに44人がけがをしました。現地では多くの住宅で壁が崩れるなどの被害が確認されていて、避難所の開設など被災者を支援する動きが進んでいます。
台湾の中央気象署によりますと、日本時間の21日午前1時17分ごろ、台湾南部の嘉義県付近を震源とするマグニチュード6.4の地震がありました。
震源の深さはおよそ9.7キロと推定されています。
この地震で、嘉義県で震度6弱、南部の台南と高雄で震度5弱の揺れを観測するなど台湾の広い範囲で揺れが観測されました。
このうち、台南では多くの住宅で壁が崩れたり、ひびが入ったりする被害が確認されていて、消防によりますと、これまでに台湾各地で合わせて44人がけがをしたということです。
台南に住む78歳の女性は「これまで経験した地震の中で最も大きな揺れでした。壁や階段などが壊れ、こわくて2階に上がれません」と話していました。
地元当局の施設では、ボランティアなどが協力して避難所が開設され、地震の発生から1時間ほどたったあとにプライバシーを保つことができるように配慮したテントが設置されたほか、タオルや食事などの物資が運び込まれたということです。
現地ではその後も台南や嘉義県などで震度4の揺れを観測するなど地震が続いており、消防が注意を呼びかけています。
この地震について専門家は、内陸の活断層が比較的浅い場所でずれ動いたことで被害につながったとみられると指摘しています。
東京大学地震研究所の佐竹健治 名誉教授によりますと台湾付近で陸側と海側のプレートがぶつかりあっている影響で、台湾の内陸には多くの活断層が形成されているということです。
今回の地震は、内陸の活断層の1つがずれ動いたとみられ、震源が比較的浅かったことで被害につながった可能性があるとしています。
周辺では、マグニチュード6クラス後半などさらに規模の大きな地震の想定もあるということで、佐竹名誉教授は「今回の地震が必ずしも最大クラスではない可能性もあり、引き続き注意してほしい」と話しています。
台湾では、去年4月の地震で東部の花蓮県などで大きな被害が出ましたが、この時はプレートの境界で起きたためプレート内部で起きた今回の地震とはメカニズムが異なるということです。